柴犬わっちは、今日も町の青果店でお仕事。
春の足音も近づいてくるこの頃。日差しの柔らかな店頭で菜の花をキレイに陳列していくわっち。
「春も近いですね。菜の花はちょっぴり苦みがあるけど、そこがまたクセになったりしますよね。ちらし寿司に入れても美味しいですし。」
そうお客さんとの会話をしながら、春野菜たちを売り場を作り終えたわっち。仕事がひと段落し、ちょっと休憩しようと売り場から立ち去る途中、アルバイトのネコのハナさんが話しかけてきた。
「わっちさん!今から休憩ですか?」
「ん?そうだけど、何か用事?」
「最近、近くに新しいカフェができたじゃないですか!それで、あの…その///」ちょっとためらう様子のハナさん。
「あぁ!あのオシャレなとこでしょ!行ってみたいけど人気だよね。入れるのかな?」と首をかしげるわっち。
「じ、実は今日分の割引券が2人分あるんです…。友達ともシフトが合わなくて…。で、ですので///お昼でもご、ご一緒しませんか?///」ほんのり顔を赤らめながら声をふりしぼるようにして話すハナさん。
「え?いいの?美味しそうだよね!あそこのパンケーキ!」とノリノリのわっち。
「い、いいんですか?午後のお仕事の時間とか平気ですか?」
「え?今日は、ある程度、余裕があるから大丈夫だよ!」と答えるわっち。
「い…意外にあっさりだったな///わっちさんってもしかして鈍感…?!いや、けっこう繊細だったはず。もしかしてパンケーキに負けてるの私??」と小声でつぶやくハナさん。
「ん?何か言った?」とハナさんを見て首をかしげるわっち。
「い…いや///なんでもないです///で…ではお昼休みになったら、店頭の入り口前に集合で…///。」そう言うと足早にその場を後にするハナさん。
「ん?何か今日のハナさん様子がおかしいな?でも、あのカフェのパンケーキが食べられるなんて今日はラッキー♪」そう呟くわっちなのであった。
~お昼休憩~
「わっちさん///お待ちしてました///で、では行きましょう!」とハナさんはわっちに言う。
「うん。誘ってくれてありがとう!パンケーキ楽しみだね!」としっぽを揺らすわっち。
「やっぱり私、パンケーキに負けてるの…?!ま、まぁ初めてだから///まだまだこれから!」となにやら独り言をつぶやくハナさん。
「どうしたの?今日はなんか様子がおかしいよ?」とハナさんの顔を覗き込むわっち。
「い、いえ何でもないですよ!生きていれば、ちょっぴり悲しい経験をすることの1つや2つありますよね。気づいてもらえなかったり…。そっか、恋愛に対しては鈍感なんだ…。けど、意外と鈍感だってわかっただけでも収穫!ちょっぴり残念な経験のおかげで希望の芽を探すことかできるんだから!切り替えて明るい未来に向かうことが大事です!」とつぶやくハナさん。
「んんん?ハナさん?」小さな声で話すハナさんの言葉が聞き取れず、状況がつかめないわっち。
「菜の花ってちょっぴりほろ苦いんでしたっけ?わっちさん、さっき売り場作ってましたよね。」とわっちを見て笑うハナさん。
「菜の花?うん!ちょっと、ほろ苦いね。でも、料理の仕方では、それはもう美味しく仕上がるんだよ!」とわっち。
「私、その料理の仕方、これから勉強しますね!」と笑いながら話すハナさん。
「ハナさん、やっぱ今日おかしいよ?今はカフェにいくんでしょ!菜の花、関係ないよ!」とハナさんの目をみつめるわっち。
「そうでしたね///あ!そろそそ着きますよ…!早く行きましょう///」そう言って速足でカフェへと向かうハナさん。わっちもそれを追いかけていくのであった。
つづく
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