柴犬わっちは、お仕事を終えて帰り支度をしていた。
「今日も気疲れしたけど、頑張ったぞ自分!明日は休みだからゆっくりできそうだ。」そう思いながら上着を着て職場をあとにしようとした時、事務所の方から、わっちを呼ぶ声がした。
「お~い!わっち。ちょっと来てくれないか?」ヤギのメェ店長がわっちに手招きしている。
「は!はい。どうしましたか店長?」わっちは事務所の店長の机まで行き答えた。
「来週なんだけど、飲み会をやろうと思うんだがどうだろう?明日、職場のみんなにも話すつもりなんだが…。予定、空けといてくれよ!」そう言って店長はわっちの方をポンッと叩いた。
「来週ですが💦わ、わかりました!」ととっさに返事をするわっち。
「おお!みんなも誘って楽しくやろう!たくさん酒が飲めるぞ!ガハハ!」そう笑って店長は上機嫌で店内の方へ向かってしまった。
「の、飲み会かぁ💦せっかく明日休みだったのに、憂鬱な気分になってしまったな…。」と心の中で呟きながら会社を出た。
帰りにいつも雰囲気の良い空き家の庭へ寄り道するのが日課になっているわっち。木蔭のベンチに座りふう~とため息をついた。来週の飲み会のことが頭をチラついて離れない。
ふいにポンと肩を叩かれびっくりして振り向くと、町でカウンセラーをしているクマのドン先生が立っていた。
「うわっびっくりした!」と倒れそうになりながら、思わず大きな声が出るわっち。
「あはは。ごめんごめん。あまりに無防備だからちょっと脅かしたくなっちゃって。」と頭を掻きながらドン先生はわっちの頭をなでる。
「もぉ~いつも驚かすんだから。」わっちはむくれた表情でドン先生をみる。
「あはは。悪かったね。ところでわっち、また浮かない表情でどうしたの?」とドン先生はわっちの変化に敏感に捉えているようだった。
「実は、来週飲み会があるんだけど、ボク飲み会苦手なんだ。少人数の気心知れた友達となら、まだ良いんだけど、職場とかの大人数になるとどう振舞っていいのか分からなくて緊張しちゃうんだよね。」とわっちは答えた。
「なるほど。繊細さんは役職とかの人間関係やその場の雰囲気とかに敏感だからね。おそらく普通の人の何倍も気疲れしちゃうだろ?」とドン先生はわっちを見た。
「先生よく分かるね。そうなんだ。お酒も弱いし、『楽しそうにふるまわなきゃ』とか『ここで何か面白い返しをしないと』とか恒例のあいさつ、席順、お料理の取り分けets…。気を配ることがありすぎて、ぐったりしちゃうんだ。」とわっちはこぼす。
「繊細さんにとってはそう感じるよね。普通の人はそこまでおおげさな事とは思ってないんだけど…。あまり大変な時は、断ったっていいんだぞ!断るときはあまり気負いせず、明るく断るのがポイント!『参加したいけど、その日はちょっと用事があって、ごめんね!』といった具合かな。できるなら、飲み会が苦手なことを事前に職場のみんなに伝えておけるといいね。」
「でもさ、飲み会が苦手ってみんなにバレると、ノリが悪いとか暗いヤツなんだなとか思わるのが怖いんだ。」とわっちは不安そうにドン先生を見つめた。
「そうかい?職場の人が嫌いなのではなく、飲み会が苦手ということを伝えられるといいね。お酒がどうしても飲めないとか、飲んでしまうと体調が悪くなるとかさ。」とドン先生。
「職場の人のせいじゃないってことを伝えるか。なるほどね。」とわっちは頷いた。
「あとは、マイルールを作って自分への負担を減らすこと。例えは『自分と関係のない部署の飲み会には参加しない』とか『行くのは歓送迎会のみ』もしくは『3回誘われても参加するのは1回だけ』とかね。そうすると精神的にラクになる繊細さんは多いかな。」
「マイルールか!マイナスの感情を減らすためには効果的なんだよね。前にも聞いた気がするな。」とわっちは少し元気になった。
「うん。あとは、参加することになっても、無理に楽しそうな様子を見せようとか、場を盛り上げようとか、端っこの人まで料理を取り分けようとか思わなくていいと決めて臨むことも大事だぞ。それと、会話する相手が少ない端っこの席や仲のいい人の隣を早めに確保しておくことも大事かな。もし参加するなら、ちょっと早めに行動しておこう。環境が整ったらあとは終わるまで、、マイペースにのんびりしているだけでいい。」とドン先生はわっちの方をポンと叩いた。
「うん。ドン先生ありがとう。それくらいの緩い感じで参加出来たら、たぶん楽しめるかも?」と少し安心したような表情を浮かべた。
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